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私たちは、日常生活や社会の活動のなかで、たくさんの水を使います。
ここで使われた水をそのまま自然に流し続けると、
川や海は汚れを増していくだけでなく、
やがて生活に必要なきれいな水が欲しいときに手に入れることが
難しくなってしまうようになります。
必要な水を、いつまでもきれいなままで使うことができるよう、
汚れた水をきれいにしていくために生まれた施設が「下水道」なのです。
普段目に付かない部分ですが、是非知っていただきたいことです。 |
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(1) 下水道施設
家庭の台所、水洗便所、風呂等からの汚水や、工場や事業場等から排出される汚水は、
各家庭や各工場に設けられた排水設備から汚水マスに流れ込み、
道路の下に埋設されている管きょを通じて処理場に運ばれます。
処理場で清浄な水に処理された後、河川又は湖沼、海等の公共用水域に放流されます。
管きょは、汚水が自然落下によって流れるように、勾配を付けて埋設されています。
しかし、地形等の状況によってあまりにも管きょの位置が深くなるような場合には、
中継ポンプ場を設ける場合もあります。 (2) 下水処理の仕組み
下水の処理はおおまかに
1次処理、2次処理及び高度処理の3つの過程に分けることができます。
@沈砂池・スクリーン及び最初沈殿池
1次処理では、砂や大きなゴミを取り除き、下水中に浮遊している物質を沈殿させます。
Aエアレーションタンク・最終沈殿池
2次処理では、エアレーションタンクによって微生物の活動を活発化させ、1次処理で
処理しきれなかった、細かな浮遊物質も沈殿させます。
B高度処理では、有機物や浮遊物質をさらに低下させる処理と、窒素やりんの処理とが
あります。 |
Cその他 汚泥の処理
下水の処理によって発生する沈殿物(汚泥)は含水率が98〜99%で、しかも下水量の
1〜2%にも達します。
この処理は処理過程におけるもっとも困難な課題の一つです。
沈殿池から引き抜かれた汚泥は、まず汚泥濃縮タンクに送られ、
濃縮され汚泥消化タンクに送られます。
汚泥消化タンクで嫌気性細菌の作用により、有機物が還元・分解されます。
その後、その消化汚泥は機械的に脱水され、埋め立てや消却されます。
なお、最近では埋め立て処分が困難なため、また有効利用を図るうえから
肥料・建築素材に加工する事が行われています |
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